夏目漱石『草枕』の冒頭「智に働ければ角が立つ。■に棹差せば流される」の■に入る単語で正しいのはどちらでしょう?

夏目漱石『草枕』の冒頭の部分にある文章です。「智に働ければ角が立つ。■に棹差せば流される」の■に入る単語で正しいのはどちらでしょう?

A:情

B:心


答え:A

 

『草枕』の冒頭の文章を抜粋してみましょう。

 

山道(やまみち)を登りながら、こう考えた。
智(ち)に働けば角が立つ。情に棹(さお)差せば流される。
意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい。

 

理知だけで割り切っていると他人と衝突するし、個人的な感情を優先させれば、足元をすくわれてしまう。
意地を通そうとするとがんじがらめになってしまう。
何にせよ世間は生きづらい。

 

というような意味です。

 

「情に棹差す」の「情」はある人や物に対する特別な感情のこと。
「棹」は、船を進めるためのオールのことです。

川底に棹を差してブレーキをかけるイメージを持つかもしれませんが、
そうではありません。川底に突き立てて、力を入れて進めることを
「棹差す」と表現します。

以前、「流れに棹差す」という言葉を紹介したことがありました。

 

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