「多岐亡羊」の正しい意味はどちらでしょうか?
A:欲張りすぎると、持っている財産も失ってしまうこと
B:学問の道が多方面に分かれていて、真理を得がたいこと
答え:B
多岐亡羊は「たきぼうよう」と読みます。
逃げた羊を追っていたけれど、道が幾筋にも分かれていて、
羊を見失ってしまったという故事成語です。
そのため、意味は
「学問の道が多方面に分かれていて、真理を見失う、
または真理を得がたいこと」となります。
転じて、「方針が多すぎてどれを選んでよいか迷う」
という意味にもなります。
科学や医学、ビジネスの世界でも、
「専門バカ」という言い方をすることがありますね。
実際は要因が複雑に絡み合っているのですから、
多方面から物事を見る必要があります。
いっとき、「複雑系」という言葉が流行語のように使われたのも、
専門性の高さばかりを追求するのは問題があるという
指摘からだったのかもしれません。
とはいえ、ゼネラリストよりスペシャリストが
求められることもあるわけで……。
ようは、バランスの問題でしょうか。
ちなみに、医学の世界では、最近「総合診療科」という、
特定の臓器・疾患に限定せずに多角的に診療を行う部門が話題のようです。
総合診療科で病気の原因を探り、専門の部門に紹介します。
町医者が担う役割を大きな病院に持たせたというイメージでしょうか。
専門性を磨きつつ、「多岐亡羊」とならない工夫が必要なのかもしれません。
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