- 2015-2-27
- 書評
著者 福田和也
1960生まれ。慶應義塾大学教授。文芸評論家として文壇、論壇で活躍。『日本の家郷』(新潮社)で三島由紀夫賞、『甘美な人生』で平林たい子文学賞、『地ひらく』(文藝春秋)で山本七平賞を受賞。『昭和天皇』『大丈夫な日本』『人間の器量』など著書多数。
これに使える!
ブログ ★★★
レポート ★★★★★
メール ★★
企画書 ★★
小論文 ★★★★
ざっくり紹介!
評論家として豊富なアウトプットを続けている著者が、「読むこと」「書くこと」についての技術と秘訣を明らかにする本です。
文章を書くうえで必要なのは技術よりも認識であると、著者は言います。
認識には「文章の構造についての認識」と「自分が何を書くということについての認識」の2種類があります。
前者を追求するにあたって効果的なのが、上手いと思う書き手の文章構造を知ること。
そのために、手書きでコピーをして、文章を分析していく方法をすすめています。
後者については「何を主張したいのか」「誰に読ませたいのか」といった「書く目的」を見定めることが先決です。
また、関心や知識を広げる努力も必要です。
そのために、いいガイド(批評家)を持つことがポイントとなります。
プロとして一定量の文章を書き続けるには準備と蓄積が必要であり、そのための努力が欠かせないことを教えてくれます。
ここは押さえろ!
1 書き写すことで見えてくるものがある
2 進まないときも机に座っていることが大切
3 一人のアーティストより一人の批評家を見つける
追記代わりのメモ
本書の前半は「読むこと」について触れていますが、「書くこと」とも密接につながっていて、とても参考になります。
最も印象的だったのは、著者の超人的な仕事量の根底にある、「書く」という行為に対する真剣な姿勢でした。
幅広く、深く書くためには、仲間たちとの会話、旅行、芸術などの投資が大切なんですね。
登録無料 2分でわかる!日本語向上ドリルメールマガジン